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子ども食堂・多世代食堂に規格外野菜を無償提供/清瀬市

2018.09.19

 安価や無料で食事を提供する民間の取り組み「子ども食堂」の設置が全国的に広がる中、JA東京みらい清瀬直売会は今年2月から、清瀬市内の子ども食堂や多世代食堂に規格外品の野菜を無償提供しています。

 これまでジャガイモ、キュウリ、ホウレンソウなどを納めました。時期によって種類や量はまちまちですが、低予算で運営するボランティア団体や民間非営利団体(NPO)にとって、貴重な食材となっています。

東京みらい・子ども食堂 多世代食堂に野菜を無償提供①

▲野菜を納品する清瀬直売会会員

 

形は悪くても地元野菜は新鮮でおいしい

 野菜は農家がJA清瀬支店まで運び、きよせ信愛地域包括支援センターの職員が食材を引き取り、野菜を必要とする子ども食堂など5団体に分配する仕組みです。

 3団体で献立を監修する栄養士の西田由美子さんは「形は悪くても、地元野菜は新鮮でおいしい。調理次第で食材として生かせるのでとても助かっている」と話します。

 

多世代食堂が地域交流の場に

 日本社会事業大学の内田直輝さん(21)は、多世代の交流を目的とした「のしお本家食堂」を今年5月に立ち上げました。

「母子家庭で育ったので、アットホームな空間で大家族が食卓を囲むような場を作りたかった」と話し、“月1回のお正月”をコンセプトに、学生ボランティア・清瀬野塩団地自治会・シニアクラブ「むらさき会」ら約15人が協力し、5歳から高齢者まで幅広い年齢層をもてなします。

東京みらい・子ども食堂 多世代食堂に野菜を無償提供③

▲のしお本家食堂の多世代食堂

 会場となる「野塩老人いこいの家」は、1963年(昭和38年)建設の都営野塩団地に位置し、団地住民は、65歳以上の高齢者が約5割を占め、独居老人の孤食を防ぐ意味合いもあります。食事は月1回、日曜日の午後5時30分~午後7時まで。畳敷きの空間に入れ替わりで40~50人が訪れ、遊ぶ・勉強する・談笑するなどにぎやかな声が聞こえてきます。食事代は大人300円、高校生までの子どもは無料。

③ ⑤

 清瀬市生活支援コーディネーターで社会福祉士の森尚哉さんは「孤食は子どもに限らず、高齢者にも当てはまる。笑わなかった高齢者が子どもを見て笑顔になり、親世代は昔の文化や生活を聞き取る。地域の交流の場が求められている」と分析します。

 同会の岩田弦会長は「できる人ができる時に協力している。無駄になってしまっていたものが地域貢献の一環になるなら」と理解を示しています。

 

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